毎日カチンコチンの動脈を触っています

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田仲 勝
(田仲北野田病院)


私はもともと消化器一般外科に入局し臓器別再編の時期に乳腺内分泌外科を志望し乳癌の治療をライフワークにしようと思っていました。透析自体も術後の合併症に対しての緊急透析や血漿交換を見た事があると言う程度の経験しか有りませんでした。透析医療に関わるようになったきっかけは 大学で顕微鏡ばかり覗いていたころに時間ができたので AVF の手術に時々携るようになったことからで、片手間でやっていたことが何時しか本業になった印象です。それからはや15年が経ち、今では透析関連の手術がライフワークとなっております。
内分泌外科を経験していたのでPTxに関しても比較的、抵抗無く関わる事ができました。悪性甲状腺疾患で甲状腺全摘になると副甲状腺も全腺摘出されてしまいますので術後の Ca 管理が必要になるのですがPTx術後の変化はさらに激しいものでした。
そのような経験から遅まきながらビタミンD に興味を持つようになり、 少しは勉強し、Vit D, PTH, Ca-IP代謝が理解出来るようになりJ-DAVIDの活動にも参加させて頂きました。
日々、血流を遮断する事が出来ないような高度に石灰化し、全く拍動を触知しないような動脈に無理矢理 針を通してAVF を作製しておりますと、Vit Dによる心血管系合併症予防に対する早期介入というのは私どもの仕事にも良い意味で大きく影響してくるのではないかと期待しております。また、PTx の手術というのも反回神経を気にかけながらの細かい手術で決して積極的にやりたい手術ではありません(私だけかも)。そもそも透析導入時にすでに SHPTの状態の患者も少なくは無く、早期からのVit D介入によりPTxを回避できる症例が増えることも期待しています。
私どものグループ施設では1000人以上の透析患者を抱える事になってきており、J-DAVID のような治療研究に積極的に参加することも重要な責務だと考えております。庄司先生の熱意を同じ大阪で直接に感じ、可能な限り症例登録をしましたが登録条件を満たす症例は 1/20 の 50 例に留まりました。目標登録数に達するまでの庄司先生のぶれる事の無い初志貫徹のご努力には敬服致します。観察期間も残すところあと1年半となりましたが解析結果を非常に楽しみにしております。