ビタミンDファン

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大 坪 茂
(三軒茶屋病院)


血液透析医療は先輩方の努力の末、1968年から健康保険による支払いが受けられるようになりました。当時は毎回セロファン膜を張り合わせダイアライザーを作成し、すぐ血液がリークしずいぶん苦労したと聞いております。その後も透析医療は様々な発展をとげ、1968年当時では215名であった透析患者数も、2012年末には約31万人と増加しております。
三軒茶屋病院では1970年より両親が透析療法を開始しました。そうしたこともあり、私は東京女子医科大学第四内科、二瓶 宏先生の医局に入りました。後に新田 孝作現教授に学位指導を頂く機会を頂き、臨床研究についても教えて頂きました。現在、三軒茶屋病院で高齢化、長期化してきている透析患者と日々、苦楽を共にしております。先日、当院での透析歴40年となった患者さんのお祝いをしたのですが、昔、母が私を背中におんぶしながら穿刺をしていたと教えてくれました。親子2代に渡り同じ透析患者さんの診療に携われる貴重な体験をしております。その患者さんのCKD-MBD関連分野では母の代で炭酸カルシウム、ビタミンD 静注療法が開始され、私の代でシナカルセトが開始となっております。
J-DAVID研究との出会いは、数年前の横浜での日本透析医学会で庄司先生にお声をかけて頂いたのが始まりでした。私にしてみれば庄司先生は檀上の存在で、お話しできただけでも嬉しかったです。私共、民間病院は、なんとか多くの症例を登録するのが使命です。しかし、ビタミンDの多面的な作用を知るにつれ、すっかりビタミンDファンとなっており、すでにほぼ全例に何らかのビタミンDを使用しておりました。登録数が伸びず申し訳ないと思っております。
毎年、透析学会に合わせて早朝に開催さる世話人・幹事会などで、J-DAVIDは外部者のエキスパートにより構成されるイベント評価委員会、独立データモニタリング委員会を設置していることを伺っております。実に質の高い研究体制をとっており、事務局の先生方のこの研究にかける情熱を感じます。2015年春にはすべての症例の4年に渡る追跡期間が終了となります。日本全国、オールJAPANでの緻密に練られた無作為化比較試験でどんな結果がでるのか、ビタミンDファンとしても楽しみにしております。