「J-DAVID試験」と「ビタミンD」、そして今、私が思うこと

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熊 谷 純 子
(大町土谷クリニック)


ご縁を頂きまして、「J-DAVID試験」に参加させて頂いております。J-DAVID試験は、ビタミンDが血液透析患者さんの心血管イベントを抑制し予後を改善するかを明らかにする大変重要な試験ですが、この業界?、特に腎臓内(無い)科(=透析領域)に関わるようになるまでは、ビタミンDがこんなにも大切とは思っていませんでした。
ビタミン全般については、「体の調子を整える」といった役割をもつ「栄養素」であると、確か義務教育の頃に、「苦手な」家庭科で習いました。その後の医学部時代には、ビタミンの体内での役割や、欠乏あるいは過剰により生じる疾患などについても学びました。私の性別が女性である関係上、個人的な日常生活におきましては、やはり気になるのは「ビタミンC」ですが、仕事の上では何と言いましても「ビタミンD」について考えさせられる毎日です。
「J-DAVID試験」は、この春に最終登録症例の観察期間が終了したとのことで、「いよいよか!解析結果の発表はいつ頃かな」と思ったのですが、その前に、全データの回収、イベント評価の継続、中止症例の追加予後調査等々、最終解析の前にまだまだ多くのハードルがあるそうです。早速、私のところにも中止症例の追加予後調査についての書類が届いております。しかし、確かに、「J-DAVID試験」のような医師主導型臨床試験への参加は、研究を生業としていない診療所の一職員たる私にとりましては結構「しんどい」のですが、そろそろゴールが見え始めた今となりましては、しんどさも忘れ、「透析患者さんにとってビタミンDは長寿ホルモンか?」、その結果が楽しみであるばかりです。
この原稿を書き終えましたら、皆様にご迷惑をおかけしないよう、机の上の書類の山の中に埋もれつつある「中止症例の追加予後調査」を掘り出して宿題を早く提出しなければと、改めて思うところです。