ビタミンDと腎臓に関する文献 2010年

軽度CKDにおけるロバスタチンの心血管イベント一次予防効果と腎機能低下への効果
Effect of lovastatin on primary prevention of cardiovascular events in mild CKD and kidney function loss: A post hoc analysis of the Air Force/Texas Coronary Atherosclerosis Prevention Study.
Kendrick J, et al. Am J Kidney Dis 55: 42-9, 2010
【ポイント】
ロバスタチンを用いた一次予防試験(AFCAPS/TxCAPS)の対象のうちCKD患者でロバスタチン20mgの効果をプラセボと比較した。心血管イベ ントリスクはロバスタチン群で低かった(Adjusted RR 0.31; 95% CI, 0.13-0.72; P=0.01)。eGFRの年間低下率は両群で差はなかった(”1.3 ± 0.07 vs ”1.4 ± 0.07 mL/min/1.73 m2/y, respectively; P=0.1)

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透析患者におけるビタミンD欠乏を同定するための臨床的指標
Clinical Measures Identify Vitamin D Deficiency in Dialysis
Bhan I, et al. Clin J Am Soc Nephrol. 5: 460-467, 2010
【ポイント】
ArMORR研究における透析導入患者10,044例において、ビタミンD欠乏(血清25(OH)D<30ng/mL)は79%で認められ、黒人、女性、冬季、低アルブミン血症が予測因子であった。

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学童に対するビタミンD補充で季節型インフルエンザ予防効果をみた無作為化試験
Randomized trial of vitamin D supplementation to prevent seasonal influenza A in schoolchildren
Urashima M, et al. Am J Clin Nutr 91: 1255-1260, 2010
【ポイント】
530人の学童におけるプラセボ対照の二重盲検試験において、冬季にビタミンD(1200 IU/day)の補充を行うことで、A型インフルエンザ発症リスクが42%低下し、喘息既往学童の喘息発作リスクは83%低下した。欠乏(血清25(OH)D<30ng/mL)は79%で認められ、黒人、女性、冬季、低アルブミン血症が予測因子であった。

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ビタミンB群投与と末期腎臓病の総死亡・心血管疾患リスクをみたRCT
B vitamins and the risk of total mortality and cardiovascular disease in end-stage renal disease: results of a randomized controlled trial
Heinz J, et al. Circulation 121: 1432-1438, 2010
【ポイント】
透析患者650症例を対象に、ビタミンB6、B12、葉酸投与(2年)の効果を、プラセボ対照のRCTで検討した。総死亡、CVDイベントともに、有意な抑制効果は認められなかった。

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肥満女性の減量後に上昇する血清25(OH)ビタミンD濃度はインスリン抵抗性改善と相関
Rising Serum 25-Hydroxy-Vitamin D Levels after Weight Loss in Obese Women Correlate with Improvement in Insulin Resistance.
Tzotzas T, et al. J Clin Endocrinol Metab 95: 4251-4257, 2010
【ポイント】
血清25(OH)ビタミンD濃度は肥満女性では低く、肥満諸指標と逆相関する。減量で上昇し、HOMA指数と相関した。

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ビタミンDとカルシウム補給の心血管イベントの予防効果(系統的総説)
Systemic Review: Vitamin D and calcium supplementation in prevention of cardiovascular events.
Wang L, et al. Ann Intern Med 152: 315-323, 2010
【ポイント】
ビタミンDとカルシウム補給がCVDイベント予防効果を有するかどうかを、17の前向き研究とRCTからメタ解析している。活性型ビタミンDではない点に注意。中等度から高用量のビタミンD補給はCVD予防につながるが、カルシウム補給はつながらない可能性が示されている。

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ビタミンD不足を規定する遺伝子変異:ゲノムワイドな関連研究
Common genetic determinants of vitamin D insufficiency: a genome-wide association study
Wang TJ, et al. Lancet 376: 180-188, 2010
【ポイント】
ヨーロッパの15のコホート研究、合計33996例の解析で、血清25(OH)D濃度に関連する遺伝子をゲノムワイドに検索したところ、コレステロール合成、水酸化、ビタミンD輸送に関連する遺伝子の近傍の変異がビタミンDステータスに関連していた。

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高齢心不全患者に対する天然型ビタミンD補充の身体機能とQOLに対する効果:ランダム化比較試験
The effects of vitamin D supplementation on physical function and quality of life in older patients with heart failure: a randomized controlled trial.
Witham MD, et al. Circ Heart Fail 3: 195-201, 2010
【ポイント】
血清25(OH)D濃度<20ng/mLの70歳以上のの心不全患者を対象に、10万単位の経口ビタミンD2あるいはプラセボの補充効果を20週間比較した。BNPレベルはビタミンD群でBNPが有意に低下したものの、身体機能、QOLに改善効果は示されなかった。

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2型糖尿病におけるビタミンD濃度と死亡率
Vitamin D levels and mortality in type 2 diabetes
Joergensen C, et al. Diabetes Care 33: 2238-2243, 2010
【ポイント】
活性型ビタミンDはレニン・アンジオテンシン系を抑制することが報告されている。289症例の2型糖尿病患者のコホートにおいて、血清25(OH)D濃度の低値は総死亡のリスクと関連したが、腎症の進展は予測しなかった。

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パリカルシトールによる2型糖尿病患者におけるアルブミン尿の減少(VITAL study):無作為化比較試験
Selective vitamin D receptor activation with paricalcitol for reduction of albuminuria in patients with type 2 diabetes (VITAL study): a randomised controlled trial
de Zeeuw D, et al. Lancet 376: 1543-1551, 2010
【ポイント】
ACEIまたはARB投与中でアルブミン尿を呈する2型糖尿病患者を、プラセボ:パリカルシトール1μg/day, 2μg/dayの3群に無作為に割付け、尿中アルブミン/クレアチニン比(UACR)を24週間観察した。UACR変化率はプラセボ群で -3(-16~13)%、パリカルシトール投与群全体で-16(-24~-9)%であった。プラセボ群と2μg/day群の比較では-20(-32~0%)、P=0.053。

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早期慢性腎臓病におけるビタミンD欠乏と貧血
Vitamin D deficiency and anemia in early chronic kidney disease
Patel NM, et al. Kidney Int 77: 715-720, 2010
【ポイント】
血中25D、1,25D濃度と貧血との関連をみた米国の早期CKD1661名の断面的研究。25D、1,25D濃度低値と貧血頻度増加が関連し、多変量調整後も有意であった。

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