ビタミンDと腎臓に関する文献 2008年

血清25(OH)Dステータスと心血管アウトカム:腹膜透析患者における3年間前向きコホート研究
Serum 25-hydroxyvitamin D status and cardiovascular outcomes in chronic peritoneal dialysis patients: a 3-y prospective cohort study
Wang AY, et al. Am J Clin Nutr 87: 1631-1638, 2008
【ポイント】
腹膜透析患者230例において、25(OH)D濃度低値は、死亡や心血管系イベント発症高リスクと関連していたが、GFRや心エコー所見を説明変数に加えると、25(OH)D濃度とアウトカムとの関連性は薄れた。層別解析により、左室肥大や左室収縮力の状態によって、25(OH)D濃度とアウトカムとの関連に違いがあることが示された。

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非透析CKD患者における経口カルシトリオール投与と死亡リスクの関係
Association of oral calcitriol with improved survival in nondialyzed CKD
Shoben AB, et al. J Am Soc Nephrol 19: 1613-1619, 2008
【ポイント】
CKD stage 3-4(N=1418)を対象とした1.9年間の観察コホート研究。Calcitriolを新規に使用開始する患者、あるいは非使用患者の観察コホートで、Calcitriol使用群で死亡リスクが26%低く、死亡または透析導入リスクが20%低かった。Ca、P、PTHなどで分けた層別解析でも確認された。

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CKDにおける活性型ビタミンD治療と死亡率
Association of activated vitamin D treatment and mortality in chronic kidney disease
Kovesdy CP, et al. Arch Intern Med 168: 397-403, 2008
【ポイント】
CKD stage 2-5(N=520)における2.1年間の観察コホート研究。Calcitriol内服群が、透析導入前死亡で47~65%低リスク、死亡または透析導入で28~54%低リスク、透析導入で5~33%低リスク。Ca、P、PTHなどで分けた層別解析でも確認。

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保存期CKD患者における血清1,25(OH)2D濃度と死亡率との関係
Relationship between serum 1,25-dihydroxyvitamin D and mortality in patients with pre-dialysis chronic kidney disease
Inaguma D, et al. Clin Exp Nephrol 12: 126-131, 2008
【ポイント】
CKD stage 3-4(N=226)における最大11年間の観察コホート。血中1,25(OH)2D濃度<20pg/mLの群では、それ以上の群に比較し、総死亡のリスクが高かった。多変量Coxモデルで調整すると、有意ではなくなった。

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早期からのカルシトリオール静注療法は副甲状腺過形成を抑制する
Intravenous calcitriol therapy in an early stage prevents parathyroid gland growth
Taniguchi M, et al. Nephrol Dial Transplant 23: 3662-3669, 2008
【ポイント】
静注ビタミンD療法による副甲状腺過形成抑制効果をみたランダム化比較試験.IntactPTH100~300pg/mlの患者を経口ビタミンD群(n=33)と静注ビタミンD群(n=27)とに分け12ヶ月間観察したところ,前者では有意に副甲状腺体積が増大したのに対し,後者ではその変化は認められなかった.早期からのビタミンD静注療法が,治療抵抗性の原因である副甲状腺過形成を有意に抑制できることを示した報告。

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経口活性型ビタミンD投与は血液透析患者の生存改善と関連している
Oral active vitamin D is associated with improved survival in hemodialysis patients.
Naves-Diaz M, et al. Kidney Int 74: 1070-1078, 2008
【ポイント】
ラテンアメリカ6カ国の観察コホート研究CORES study(N=16,004)。非投与群に比較して、経口活性型ビタミンD製剤使用群は総死亡リスクが低く、死因別では心血管、感染症、悪性腫瘍のいずれでも低リスクであった。Ca, P, PTHの値とは独立。ビタミンD低用量で死亡リスクが最低になるU字型の関連。

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パリカルシトール用量/PTH比と血液透析患者の生存の関係
Ratio of paricalcitol dosage to serum parathyroid hormone level and survival in maintenance hemodialysis patients.
Shinaberger CS, et al. Clin J Am Soc Nephrol 3: 1769-1776, 2008
【ポイント】
維持血液透析患者N=34,307の3年間の観察コホート研究。パリカルシトール投与量/intactPTH比をビタミンD使用量のインデックスとして解析すると、この指標が高いほど死亡率が低かった。

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