ビタミンDと腎臓に関する文献 2007年

透析導入患者における血中ビタミンDレベルと早期死亡
Vitamin D levels and early mortality among incident hemodialysis patients
Wolf M, et al. Kidney Int 72: 1004-1013, 2007
【ポイント】
導入時血液透析患者において、活性型ビタミンD使用の有無、血中25(OH)D濃度、1,25(OH)2D濃度と導入後90日までの総死亡リスクを解析した nested case control study。90日以内に死亡した175症例に対してマッチさせた生存群を750症例設定し、825症例のビタミンD濃度を測定。ビタミンD欠乏がありかつビタミンD投与のない群は、ビタミンD濃度が高くかつビタミンD治療を受けた群より死亡リスクが高かった。ビタミンD濃度による死亡リスクの予測力を、 1,25(OH)2Dと25(OH)Dで比較すると、25(OH)Dの方が優れる。

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腎不全ラットにおける活性型ビタミンD製剤で異なる血管石灰化作用
Differential effects of vitamin D receptor activators on vascular calcification in uremic rats
Mizobuchi M, et al. Kidney Int 72: 709-715, 2007
【ポイント】
腎不全ラットに3種類の異なる活性型ビタミンD(Calcitriol, Doxercalciferol, Paricalcitol)を投与したところ、血管内Ca含有量、Ca×P積においてビタミンD間で異なる反応がみられ、増量後の石灰化の程度はDoxercalciferolがCa×P積に変化なく石灰化が増加したのに対してParicalcitolではいずれも不変であった。腎不全の血管石灰化にはビタミンD製剤で異なる反応を示す可能性がある。

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アンジオテンシン変換酵素とビタミンD誘導体の併用は腎不全の進行を抑制する
Combination therapy with an angiotensin-converting enzyme inhibitor and a vitamin D analog suppresses the progression of renal insufficiency in uremic rats
Mizobuchi M, et al. J Am Soc Nephrol 18: 1796-1806, 2007
【ポイント】
アンジオテンシン酵素阻害薬(ACEI)とビタミンD誘導体の併用は腎障害の進行を抑制させる腎不全ラットにACEIとビタミンD誘導体を併用して投与すると、腎機能の進行や尿蛋白は減少し、ACEI単独に比べて強い腎保護作用がみられた。

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維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症に対するマキサカルシトールとカルシトリオールのPTH分泌や骨代謝に及ぼす影響
Effects of 22-oxacalcitriol and calcitriol on PTH secretion and bone mineral metabolism in a crossover trial in hemodialysis patients with secondary hyperparathyroidism
Ogata H, et al. Ther Apher Dial 11: 202-209, 2007
【ポイント】
中等度から高度の二次性副甲状腺機能亢進症を合併した維持透析患者23名にマキサカルシトールとカルシトリオールを2×2の無作為クロスオーバー法で12週ずつ24週間投与した結果、PTHは両薬剤で同様に低下した。マキサカルシトールでは骨型ALP、オステオカルシン(OC)、NTx、ピリジノリンが低下したのに対して、カルシトリオールでは有意な低下はみられなかった。オキサロールはPTHと無関係に骨代謝に影響する可能性がある。

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